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どういうものが初診日になるのか?(実務編)

  • kitada mika
  • 2020年3月28日
  • 読了時間: 2分

更新日:2020年4月21日

初診日とは「障害の原因となった傷病について初めて診察を受けた日」です。


しかし、例外もあります。

具体的には、実務では以下のように取り扱われています。


同一の傷病で転院した場合、一番初めに診断を受けた日が初診日になります。

②過去の傷病が治癒(社会的治癒*1を含む)し、再発した場合は、再発し医師等の診察を受けた日が初診日になります。(精神疾患に多い)

*1 社会的治癒とは、傷病の状態が安定し無症状で医療を行う必要がなくなり、社会復帰し相当期間(傷病にもよりますが3年~5年)経過している場合、前の傷病と後の傷病を分けて取り扱う考え方です。従って初診日が変わってきます。


③誤診の場合であっても正確な傷病名が確定した日ではなく、誤診をした医師等の診療を最初に受けた日になります。(なかなか診断のつかない癌や難病に多い)
④じん肺(じん肺結核を含む)については、確定診断された日が初診日となります。
⑤障害の原因となった傷病の前に相当因果関係があると認められる傷病がある時は、最初の傷病の初診日が初診日となります。
⑥先天性の知的障害の場合は、出生日です。

たとえば、支給対象となる傷病とは異なる傷病名で診断された日が初診日となる場合もあります。

特に精神疾患で精神科に通われている方が、それ以前に耳鼻科を受診していた場合などは、その耳鼻科の受診日が初診日となることがあります。(同一の障害と認められないものは除く)


また、ある傷病を負わなければ、のちに対象傷病が起こらなかったと認められる場合は「相当因果関係あり」として同一傷病に扱われる場合もあります。

交通事故のように事故日が初診日という場合や、ずっと同じ病院で診察を受けている場合は特定しやすいのですが、長い治癒の過程で医療機関が変わることは珍しいことではありません。

長い時間をかけて症状が出てくるような傷病においては、多くの病院にかかることも少なくなく、記憶が曖昧になる場合もあるでしょう。

そのような状況であっても、なんとかして「初診日」を特定しなければ前へ進めません。

何年の長い期間さかのぼる場合も多く、5年以上経過していてカルテがもう存在しなかったり、病院自体が廃院していることもあります。

また、その日が本当に初診日で間違いないことを医療機関で証明してもらう必要があります。


初診日を間違えて不支給となったり、本来の金額より少ない額の支給となったり、「初診日」の特定はとても重要ですので、じっくりと記憶をたどっていくことが必要となります。

 
 
 

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